オンラインカジノ空想科学会社
「アジア圏をターゲットにしたオンラインカジノの胴元(創業メンバー)になって、儲けてみないか?」
こんな勧誘を受けたのは一昨年の12月。
「間もなく会員募集を締め切ります、締め切ったらもう入れませんよ。」
「このプロジェクトは間違いなく成功します。」
「オンラインカジノはフィリピンに本社を置いているので違法ではありません。」
獲らぬタヌキとはまさにこのこと。
その時の名称はELICC JAPAN(エリックジャパン)の「PROJECT ZEUS(プロジェクトゼウス)」と呼ばれるものだった。
説明会を聞く限り、美辞麗句のオンパレードで、必ず儲かるという錯誤の元に話が組み立てられる。
冷静になって考えてみると実にアホらしい荒唐無稽な話で、普通の思考回路の持ち主であれば、「アホか」の一言で片付いてしまうようなオハナシ。
自分もこの手の常套句には、情報業界で散々辛酸を舐めて来ているので、そうそう簡単に引っかかるかい、と言うつもりで説明会に出た。
でも、その頃は資金的にも潤沢な余裕があったためか、会場を出てきた時にはすっかり洗脳されていて、入会の手続きを済ませていた(単純)。
まあ、わざわざ紹介者が遠くから訪ねてきてくれたという義理もあったにはあったんだけど・・・(その人が自分のアップになった。)
でも、契約書も無ければクーリングオフ制度も無い不思議な契約。
何故ならそれは「創業メンバーへの参加」という無形のものであり、契約書なんざ発行しようもんなら即座に当局に無限連鎖講でやられちまう内容だったからだ(笑)
おっと語弊があるか・・・。マルチ(MLM)だ。
無限連鎖講=ネズミ講だが、マルチ商法はネズミではない、ただ日本には非常に根付きにくい商売。
でも説明会では、マルチではない、ネズミでも無いと仰っておられた。
じゃいったいなんなの?と言うと、あくまでもアフィリエイト、創業メンバーなんだそうだ。
まいいや、話を戻そう。
このエリックジャパンのプロジェクトゼウスってのが、とにかく進捗の遅いところで
「今年の7月にオープンします」
「来年3月にオープンします」
「今年の夏にはオープンします」
どんどこ伸びる、ひたすら予定が延びる。
聞けばもう3年以上延び続けていたらしいが(笑)
たかだか1個のスマホ用のカードゲームを製作するのに何年かかってんだろう。
会員に情報は伝達されることも無い。
勧誘の尻叩きだけは来るけどね。
だって進捗について伝達するようなモノが何も無いからだ。
つまり、メインは「開発」ではなく「会員集め」ってこと(笑)
1ヶ月くらい経過して自分はふと、それに気づいた。
そして「3月オープンしんかったら逃げよう。」と思っていた。
だから、ダウンを取る活動はしなかった。
ダウンが出来てしまえば、いる以上おいそれと退会できない。
その人への責任が生じてしまうからだ。
そして2014年3月が来た。
「今年の夏には」というお決まりのフレーズが飛び出した時点で、アホらしい、付き合ってられるかいと早々に退会手続きをした。
※といっても5月まで待ってみて進捗見てもうだめだと退会処理したけど。
3週間後、ちゃんと全額戻ってきた(当時は)。
もちろん、アップには黙って退会処理はした。
でないと引止め工作がかかってくるから(だって分配は完了しているから、退会者が出るとその分け前を会社に差し戻さないといけない、つまりは損するってこと。)
もうこういうのは決断一発、アップの知人をバッサリ切るのはやむを得ない。
オレに関係あるか、とサヨウナラ。
後から文句の電話は来たけど、それ以来一切連絡は取っていないし来ない。当然ちゃ当然か。
で、結局どうなったかというと、オープンはせぬまま、次のマルチ団体である「e-win」とか言う名のところへ全利権は移行したらしい。
ゼウスの創業メンバーは、e-winの創業のための礎となり、相変わらず何も進展が無いまま現在に至る。
プロジェクトゼウス自体は昨年7月で活動を停止して、新たな収益を生むことはないから当然返金もなされない。
こうなると投資詐欺と言われてもしゃーないわね(笑)
もはや現在ではゼウスの資金自体も上が吸い上げて使ってしまっているので、返金することもままならず放置状態で、泣き寝入りを狙うような方向だろう。
e-winがどうなったかと言うと、セミナーで得意の「世界初」を繰り返し連呼してたみたいだけど、そのアイデアの「世界初」はワンダーリーグ社が動いてあっという間に先を越されてどうするの?状態。
というよりも、世界初になるような開発や努力は一切してないんだから当然と言えば当然なんだが・・・。
説明会にバカの真似して出て、アイデアだけをさっさと盗み取ればもーかるよー(^^)。
実践力は一切無いけどアイデアだけは良いものだから。
いや、何でこんな話書いたかというと、
「賞金付きのスマホアプリの運営者になって儲けてみないか?」
という勧誘が全く別のルートから舞い込んで来たから。
なんで今頃巡り巡って戻ってくるかね。
もうダメだって解ってるってばさ、その中身(笑)
オンラインカジノ多彩です
昨日のNHKスペシャルはなかなか見応えがあった・・・。番組内容「11月上旬、世界に衝撃が走った。アメリカのウィルバー・ロス商務長官による新たなロシア疑惑、F1界のスーパースター、ルイス・ハミルトンによる巨額の税逃れの疑惑。世界各国の指導者や富裕層が、不透明な資産運用や税逃れを行っている実態が浮かび上がってきたのだ。きっかけとなったのは、「パラダイスペーパー」と名付けられた文書。バミューダ諸島の法律事務所などから流出した膨大な内部資料で、去年「パナマ文書」報道を手がけたICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)が新たに入手した。NHKはパラダイスペーパーを各国のメディアと共同で分析。一握りの権力者や富裕層たちが、国境をまたいで税率の低いタックスヘイブンに金を動かし、払うべき税金を逃たり巧妙に資産を隠したりする現実が見えてきた。楽園と呼ばれる島々から流出した権力者たちの不都合な真実。パラダイスペーパーを徹底追跡する。」 またICIJか・・・。 ドイツの大富豪パウル・ガウゼルマン氏がマン島のペーパーカンパニーを使ってオンラインカジノを経営している話や、ジェット機のリース事業を行うペーパーカンパニーをマン島に設立して航空機購入の消費税を節税するスキームの紹介など、NHKのレポーターがマン島にまで潜入してレポートしており、マン島の紹介動画としても価値がある映像だ。 なかでも日本の銀行から6億円の融資をだまし取ったとされる西田信義氏が持っていたマン島の4つのペーパーカンパニーにフォーカスし、客のふりをしてマン島の法人の設立代行業者を訪問し、その実体を解明しようとしていたところなどなかなかのチャレンジャーぶりを発揮している。 もちろん、その設立代行業者が個人情報を開示するわけはないが、「ノミニー法人の設立により個人名は完全に秘匿できる」と業者がはっきり断言している場面がしっかり録画されていたのは面白い。 そもそも西田信義の詐欺容疑事件というものをあまり知らないが、ちょうど今から2年ほど前の事件のようだ。http://www.sankei.com/affairs/news/151207/afr1512070027-n1.html 逮捕から2年経った今、その名前がパラダイスペーパー上で発見されるとは夢にも思わなかっただろう。 西田信義氏の債務は合計107億に及び、その大半はみずほ、三井住友、三菱東京UFJ、りそななどのメガバンクからの借り入れだそうだ。銀行員は実際に西田氏の所有するジェット機に乗せられて信用して融資した証言している。融資詐欺の小道具にプライベートジェットを用意するとはたいした詐欺師だ。 しかし、NHK取材班のマン島取材の甲斐もなく、融資詐欺疑惑とマン島のペーパーカンパニーの関連性は全く判らなかったため、なんと取材班は西田氏が拘留されている東京拘置所まで西田氏の面会に行って取材を試みている。 「濡れ手に粟でカネが膨らむタックスヘイブンの世界」番組では面談時の以下のような西田氏のコメントが紹介されていた。 「ビジネスで成功している人には、どこかから必ず声がかかるようになっている」 「いったん声がかかって火が付くと、カネをどんどん増やしてくれる、そんな世界がある」 「何もしなくてもカネが入る、そういう仕組みがある」 「儲かっている人がいるかぎり、タックスヘイブンは永久になくならない」とコメントの結びで西田氏が断言しているところが印象的だ。 西田氏の融資詐欺事件とマン島のペーパーカンパニーの関係は結局判らずじまい。 NHKの取材根性を感じさせる番組だったが、マン島を資産隠しの悪の巣窟のように表現している割には、見つかった事実は大したことがなく、タックスヘイブンの闇の本質には迫れていない。 F1レーサーのルイス・ハミルトンなど有名なスポーツ選手もマン島でジェット機のリース会社を設立してジェット機を購入していたことも取り上げられていたが、それもEUでの消費税20%の節税というショボイ話しにすぎない。また、米国商務長官のウイルバー・ロス氏が、ケイマン諸島の複数のペーパーカンパニーを通じてロシアのプーチン側近達が経営するエネルギー会社シブール社に繋がっていたスキャンダルも明るみに出たものの、ありがちな話で驚きはない。鳩山由紀夫氏やその家族が香港の某銀行でよく目撃されていたという話しは聞いたことがあるが、パラダイスペーパーには、鳩山氏が役員になっているバミューダ法人「Hoifu Energy Group」という中華系名称の法人が載っていた。 番組では、「マン島が税逃れの抜け道となっている」ということを強調したかったようだが、かつてマン島というタックスヘイブンがこれほどクローズアップして取り上げられたことがないので、結果としてマン島のよい宣伝になってしまった感もある。 マン島の保険会社が提供する積立投資商品を、日本に住む何万人もの個人が買っているという事実は、パナマ文書やパラダイスペーパーといったオフショア法人設立代行会社から流失するような情報とは全く乖離していて明るみに出ないというところは皮肉な話だが、金額の規模が違うので当然かもしれない。 今回のよくできた番組をみて、根本的にパナマ文書においてもパラダイスペーパーにおいても、欠落しているのは、銀行の情報とカネの流れに関する情報だ。 西田氏の詐欺事件に関しても、必ず日本からマン島までの資金のルートがあるはずで、それを洗えばもう少しカラクリが判るはずだ。もしかして判っていて公開できないのかもしれないが、タックスヘイブンで設立したペーパーカンパニーに名前が載っていることだけでは犯罪性や脱税のカラクリは何も判らない。 番組の終わりではICIJの記者、サーシャ・チャフキン氏が、今回のパラダイスペーパー「Pradise Paper」で暴かれた情報はまだ氷山の一角に過ぎず、「タックスヘイブンを使った税逃れや資産隠しは、長い間闇に包まれていた秘密の仕組みです」、「今も世界経済に、大きな影響を与え続けているのです」とコメントしているが、それをメディアがほじくり出すことが正義なのかどうかはともかく、事実であることに疑いはない。